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樹脂サイディングのご質問に専門家がお答えします |
Q1 |
和風住宅の外装材にも適しているのですか? |
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A1 |
樹脂サイディングは北米生まれですが、純和風の住宅にも適しています。
レンガやタイルのような重圧感こそないものの、木材に近い柔らかな質感があり、単体ではもちろん、窯業系との組み合わせや同じ樹脂サイディングでも異なる色との組み合わせなどで、多様なデザインを創り出すことが可能です。庭園の樹木や草花、周辺の自然環境にほどよく溶け込む独特の色合いも魅力。ラティスやガーデニングとの組み合わせにもよく、デザイン自由度の高い外装材として注目されています。 |
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Q2 |
樹脂サイディングは安くないように思いますが… |
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A2 |
樹脂サイディングは決して割高なものではありません。
材料としては耐久性や強度などを考慮した高級な塩ビ樹脂を使用しており、長期間ほとんどメンテナンスの必要もありません。塗装工事と比較すると確かに材料分だけ経費は上乗せになりますが、長寿命なので1年あたりの負担額で比較すると、結果的に、他素材に比べて圧倒的に高いコストパフォーマンスを誇っています。 |
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Q3 |
火災が起きたときには、どんな状態になりますか? |
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A3 |
自己消火性能を持つ、樹脂サイディングは塩ビ樹脂を原料としているため、一酸化炭素など多くのガスを出す紙や木材と比べ、火災時に大きな被害をもたらす原因とはなりません。
着火しにくく、自己消火性能があるので、外部から連続して熱源を与えなければ燃え続けることもなく、延焼を促す原因にならないのです。一般に、燃えないと思われている金属系サイディングは、裏面に樹脂系の断熱材が使用されていることから、火災時には注意が必要です。金属といえども、アルミなどは溶け出す温度が約600~800℃で、そこに意外な盲点があることが分かります。 樹脂サイディングを使用した外壁構造は、準防火地域および22条区域における使用について、個別に認定を取得しています。 |
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Q4 |
これまで集合住宅での施工例はありますか? |
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A4 |
その高い耐久性が評価され、一般住宅はもちろん集合住宅、福祉施設などでの採用も進んでいます。
また、リフォームはいうまでもなく、最近注目を浴びている外断熱工法でも、軽量で施工性の高い樹脂サイディングは注目の的。なかでも、北海道では公営物件での採用実績が多くあります。新築の町営集合住宅などのさまざまな建物での採用が進んでいます。 |
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樹脂サイディングの環境負担について |
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Q5 |
ダイオキシンや環境ホルモンを連想しますが… |
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A5 |
心配はありません。
塩ビ樹脂に限らず、塩素を含む有機化合物または食塩などの塩素化合物と有機化合物の混合物を不適切な条件で燃焼すると、ごく微量のダイオキシンを生成することがあります。しかし、現在は法律で定められた技術基準及び排ガス濃度を満たした焼却炉しか運転が許可されておらず、焼却炉排ガス中のダイオキシンは全く心配ないといえます。また、環境ホルモンについては、一時、塩ビ樹脂を軟質化する可塑剤に環境ホルモン性があるのではないかと疑われましたが、環境省で調査研究が行われ「人への環境ホルモン性はない」ことが公表されています。 |
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Q6 |
塩ビ樹脂製品はリサイクルも可能なのですか? |
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A6 |
塩ビ樹脂はリサイクルが可能です。
プラスチック製品のリサイクルには大きく分けて3つの方法があります。使用済プラスチック製品を物理的手法により再びプラスチック製品に戻すマテリアルリサイクル、科学的手法により原料に戻すケミカルリサイクル、そして、燃やした時に発生するエネルギーを利用するサーマルリサイクルです。塩ビ樹脂製品はどの方法でもリサイクルが可能ですが、特にマテリアルリサイクルでは他のプラスチックと比べて最も進んでいるといえます。例えば塩ビ樹脂の代表的用途である農業用ビニールハウスは使用後は床材やシートに、また、使用後のパイプは再びパイプにリサイクルされています。塩ビ業界はさらなるリサイクルのために、リサイクル技術の開発やリサイクルシステムの構築のための活動を積極的に進めています。 |
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Q7 |
石油を使用するため環境負荷が大きいのでは? |
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A7 |
塩ビ樹脂は他のプラスチックと比べ石油依存度が低く、環境負荷の小さい素材です。
他のプラスチックが100%石油から作られるのに対し、塩ビ樹脂の原料の60%は天然塩で、あと40%が石油。一過性の消費財よりも耐久消費財に主に使用されていることから、他のプラスチックよりも環境への負荷ははるかに小さくて済み、リサイクルもしやすい材料です。また、原料資源エネルギー(原料として消費された炭化水素源をそれぞれの発熱量で評価したもの)についても、他のプラスチックに比べてきわだって低く、LCA(※)的にも優れた素材といえます。
※製品の製造段階から廃棄リサイクルに至る全工程のエネルギー投入量と環境負荷を全量的に分析・評価する手法 |
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Q8 |
廃棄される場合の環境負荷が問題なのでは? |
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A8 |
塩ビ樹脂は丈夫で長持ち、使用後もリサイクルが可能な環境負荷の小さい素材です。
塩ビ樹脂の特長の一つは、再生しても特性がほとんど低下しないこと。ちなみに、15年間使用した樹脂サイディングを粉砕し、リサイクル品として成形された製品を物性試験した結果、未使用品と遜色にないことが確認されています。耐久性が高く、長期間使用した後の回収品からも再製品化することが可能な塩ビ樹脂は、金属やガラスなどと比べても、同一製品を製造した場合のCO2による環境負荷が少なくて済みます。 |
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樹脂サイディングについて |
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Q9 |
「樹脂製サイディング」とは? |
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A9 |
一言でいうとカバー工法の樹脂製外装材のことです。
雨や雪などの降下物に対する防御や外気温の遮断、火災の延焼防止などの安全性確保のための重要な機能を持っています。サイディングには、鋼板やアルミなどの金属系サイディング、セメント系やセラミック系の窯業系サイディング、樹脂サイディングなどがあり、国内では窯業系サイディングのシェアが最も高くなっています。樹脂サイディングは日本での歴史の浅さから、現状ではシェアこそ低いものの、今後は長寿命の住宅が増えていくことから、それに最適な外装材として、大きな期待を担っています。 |
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Q10 |
切妻の大きな屋根では端材が多く出るのでは? |
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A10 |
樹脂サイディングは重ね施工が基本で端材が少ないのも特長の一つです。
軽量なので運搬、施工が楽にできます。重ね施工のため、通常、切妻部分の大きな屋根の2階部分などで多く発生する端材が大幅に少なくなるなどのメリットもあります。解体しやすく、廃材が回収しやすいことや、リサイクルもできることで、環境負荷が小さい材料であることも樹脂サイディングならではの特長といえましょう。 |
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